出光美術館と丸の内仲通

出光美術館にて開催中の「悠久の美 ー唐物茶陶から青銅器まで」を見学して参りました。本日は最終日でした。 出光コレクションによる大規模な古代中国美術展は13年ぶりとのことでした。大変見応えのある展覧会で、青銅器や東洋陶磁器の歴史がよく分かりました。 
この展覧会で「饕餮(とうてつ)」という漢字と意味を知ることができました。嬉しいです。今までは単純に「とうてつ」は「唐鉄」という漢字かなと思っておりました。全く違っておりました。こんなに難しい漢字だったとは。 饕餮とは空想上の怪獣で当時の最高神の姿を表現したものと言われているそうです。その姿(主に顔)が模様となって飾られているのは饕餮文と呼ばれるとのこと。
青銅器は神への捧げものを入れるために作られた食器や酒器で、その表面には細かな模様が施されておりました。その模様の多くは饕餮文でした。青銅器は形により何を入れるものか(肉、野菜、雑穀、酒など)決まっていて、名前も付けられておりました。その一つに鼎(てい)という名前のものがあります。獣の肉を入れる足付きの容器のことで、多くは三つ足のようです。 そういえば、鼎談というのはこの当りに由来するのでしょうか。
出光美術館は主に東洋の古美術に関する展示が多い美術館で、帝国劇場と同じビルの9階にあります。ビルの中ですけれど落ち着いて作品を鑑賞できますし、自宅からのアクセスも良いので好きな美術館の一つです。 休憩コーナーはゆったりとした椅子が並び、眼下には皇居と日比谷公園の緑が広がっております。写真の右端に見えるついたての奥にはほうじ茶、煎茶、ウーロン茶などの温かなお茶や冷茶、冷水などの無料喫茶コーナーがあります。そちらで頂いたお茶を持って椅子にかけて、遠くの緑を眺めたり、作品に思いを巡らしたり・・・見学して歩き疲れた足を休め乍らゆったりと過ごすことができるのも嬉しい配慮と思います。
この展覧会のチケットは敬愛する熊井明子先生の講座でいただきました。先生はご自分には必要ないけれど、受講生の中に行きたい方が居るかもしれないからと時々チケットを下さるのです。今回は私が頂きました。ありがとうございます。とても興味深く見学してまいりました。

美術館を後にして、街路樹が気持ちのよい木陰を作っている丸の内仲通をウインドーショッピングし乍らブリッグスクエアまで歩きました。最近は、銀座の大通りより丸の内仲通の方が落ち着いていて大人っぽくて好きになりました。

お昼をとうに過ぎてお腹もすきました。ランチはロブションのカフェで頂きました。温かいスープと本日のガレット。スープにはハーブが沢山浮かんで香り良く美味しく頂きました。スプーンに添えられている生クリームをいれると濃厚なお味に変化して、二度楽しめるスープでした。

本日のガレットは卵、ハム、チーズ入り。半熟の卵がソースになりました。以前は一人でお茶や食事をすることはためらわれて出来ませんでした。お腹がすいてふらふらになって帰宅したことも度々でした。最近は、一人ランチもお茶も出来るようになりました。そうしたら、お出かけする楽しみもふえたように思います。でも、どんなお店でも大丈夫という訳でもなくて、なんとなく入れるお店は限られてしまうのですけれど。

ロブションのお店は一部が中庭に面しております。バラはそろそろ終わり、ラベンダーは蕾みが色づき始め、ギボウシの蕾みには笑みが見えておりました。

ランチについているコーヒーは紙コップでしたので、コーヒーを持って中庭にでて緑の中で頂きました。
晴れて気持ちのよい日曜日、お陰さまで充実した時間を過ごすことができて、リフレッシュ致しました。