山菜と春の苦味、ミズナ

新潟県長岡市にて行われましたハーブ専門ゼミの会の勉強会では、会員で、新潟県三条市在住のKさんが「日本のハーブで春を楽しむ」というテーマで山菜についてのレクチャーをしてくださいました。
以下、Kさんのレジメから一部をご紹介させて頂きます。


「春苦味 夏は酢の物 秋辛味 冬は油を心して食え」石塚左玄の言葉より)
  

明治時代の漢方医・軍医・教育者であった石塚左玄は、地方に先祖代々伝わって来た食生活には意味があり、その土地の食生活に学ぶべきとして、我が国で初めて『食育』が子育ての土台であると提唱したそうです。

昔から春は苦味を盛れとよく言われてきましたが、暖かな春を迎える頃には、冬の間眠っていた体を目覚めさせ、体内に溜め込んだ老廃物を解毒して新しく入れかえることが必要です。そのためには、体を活性化させてくれる苦味、体の酸化防止作用の渋味、血行を促進し鎮静効果のある香り苦味などの成分を含む山菜や野草を食する事が良いそうです。とても理にかなった事を先人達は生活の知恵として日常の暮らしに取り入れていました。  
  以上、Kさんのレジメとレクチャーより。


Kさんのお話を伺って、季節にあった食生活をすることが大切であること。その意味がよく分かりました。


    

お土産に、Kさんがお山で採取してくださったミズナという山菜を頂きました。煮浸しにいたしました。芹の香りを柔らかくしたような優しい香りとほのかな苦味、シャキシャキの食感、とても美味しくいただきました。
Kさん、お心づかい下さってありがとうございます。

お料理する前のミズナの写真を取り忘れてしまいました。ミズナはイラクサ科に属しているそうです。雪解けの地面から顔をだしたばかりの若い茎と葉でしたので、ほとんどアクはありませんでした。アク抜きの必要のないお料理しやすい状態の山菜を選んでくださったお心づかいも嬉しく頂きました。感謝。
ミズナという名前からは、鍋物やサラダにいれる葉物野菜を想像してしまいますが、まったく別のものでした。