西本智実プロデュース公演「ロメオとジュリエッタ」

6月2日の土曜日の夜、JR八王子駅に隣接するオリンパスホール八王子にて西本智実さん指揮のコンサート「ロメオとジュリエッタ」が公演されました。プログラムノートには「言葉、音楽、身体の三位一体がもたらす創造的冒険」とあり、さらに「『演奏会形式・字幕付』2010年9月、西本智実はこんな注釈を添えて、プロコフィエフのバレエ音楽『ロメオとジュリエッタ』の全曲演奏を行った。ロシアで指揮者への道を歩み始めた西本が10年以上も胸に温めてきたステージだった。」とあります。シェイクスピアの悲劇を自ら訳されてオペラ公演の時のように字幕にして舞台の両袖に掲げられておりました。

通常のバレエ公演では、オーケストラは舞台下に位置しておりますが、この公演では舞台上、いつものコンサートのようです。バレエのためにオーケストラの後方に一段高い舞台がしつらえられております。
プログラムノートにあった三位一体、言葉は字幕、音楽はプロコフィエフ、身体はバレエなのでしょう。シェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」人の心の動きを克明に音で表現しているプロコフィエフの音楽と鍛えられた身体で表現するバレエが舞台上でぴったり合って、西本智実さん指揮のオーケストラが奏でる音がまるで登場人物が話している言葉のようにも聞こえました。字幕は西本さんが訳されたそうですけれど、シーンの展開がよく分かり、言葉の使い方がとても美しいなぁと感服いたしました。
指揮なさる西本智実さん、さっそうと舞台に登場なさってとても素敵でした。黒い(のように見えました)長いジャケット、コートと呼べるくらいの長さ、白いインナー、黒いパンツ、黒いブーツ。パンツはブーツインなさっておりました。とにかく、かっこ良かったです。宝塚スターのようでした!
終演後、楽屋に寄せて頂きました。楽屋につづく廊下には私たちのようにご挨拶なさる方達の長い列ができておりました。お疲れなのに笑顔で接して下さって(すごくチャーミングなのです!)、西本さんから握手の手を差しのべて下さり感激でした。西本さんの手は、舞台上で指揮なさる時は大きく見えますのに華奢で柔らかく温かな手でした。私は自分の手が恥ずかしかった。画期的な公演を観ることができて嬉しく楽しかったです。お誘いくださったN恵さん、ありがとうございます。