K-BALLET COMPANY(シンデレラ)

2月2日に初日を迎え明日はフィナーレとなる熊川哲也氏率いるK-BALLET COMPANYのバレエ公演・シンデレラを観て参りました。熊川哲也氏はBunkamura オーチャードホール芸術監督に就任なさいました。その記念公演でした。K-BALLETの舞台は今回で3回目、今日の演目「シンデレラ」は17世紀フランスの詩人シャルル・ペローによって書かれた名作、その名作がバレエで演じられました。伝統を重んじつつも現代的な要素を含んだ大変素晴らしい舞台でした。それに比例するようにパンフレットも美しいのです。パンフレットの表紙のアルファベットはエンボスになっております。

鍛えぬかれたダンサーのみなさまの踊りは勿論のこと、舞台装置も衣装もとても素敵でした。レズリー・トラバーズによる舞台装置はアール・ヌーボーを感じさせる曲線を活かしたデザイン、ヨランダ・ソナベンドが担当した衣装はデザインはもとより色彩もディテールもすごく、すごく奇麗でトータルな美しさが感じられました。変身した時、ヒロインのトーシューズは踊る度に足の先がキラキラと輝いておりました。フィナーレは幕が開いたら舞台に流れ星が、あっという間に消え去りましたが。ファンタジー、夢の世界に誘われました。カーテンコールが鳴り止みませんでした。

先日、ローザンヌ国際バレエコンクールで日本の高校生が優勝されましたね。ほんとうにおめでとうございます。以前はNHKテレビでそのコンクールの番組が放映されていました。今もあるのでしょうか(我が家はTVが映らないのでよくわかりませんが)、楽しみにしておりました。舞台で踊っている様子を批評家(男女一人ずつだったかと)が話しているのですが、その内容が歯に衣を着せず、でも温かみのある言葉でしたから嫌みではなく聞こえ専門家の見方を知ることができて興味深かったです。熊川氏も吉田都さんも受賞なさってスカラシップを頂き海外のバレエ団で学ばれたと記憶しています。

今日のバレエ「シンデレラ」、踊り、音楽、衣装、舞台装置、すべてが調和して美しい舞台、見応えのある舞台だなぁと思いました。夢のあるファンタスティックなバレエを堪能いたしました。英国のバレエ団でプリンシパルとして長く活躍なさっていらした熊川哲也氏のバレエに対する熱き思いや洗練された美意識が有ればこそと感動致しました。