国立劇場10月歌舞伎

今年は国立劇場開場45周年にあたるとのことで様々な記念公演が組まれています。10月の歌舞伎公演、演目は曲亭馬琴作『開港驚奇侠客伝』より尾上菊五郎監修による「開幕驚奇復讐譚(かいまくきょうきあだうちものがたり)」です。27日は千秋楽、楽日前の昨日、歌舞伎通の友人と楽しんでまいりました。Tさん、ご一緒して下さり嬉しかったです。


5幕10場の通し狂言でしたので、復讐劇のストーリーがよく分かりました。いちばんの見所は、国立劇場初、上手と下手、同時に演じられる宙乗りです。上手側の宙乗りは菊五郎扮する白い狼に乗った仙女・九六媛(くろひめ)、下手側の宙乗りは菊之助扮する姑摩姫(こまひめ)です。菊之助さんがとても、とても素晴らしかった。熱演でした。シルクド・ソレイユさながらに宙返りをしたり、手足を動かしたり、空中での敏捷かつ優美な所作に感動しました。また、立ち回りのあとでも息切れ一つせずに美しく見得をきる姿に見とれました!
国立劇場では、通常の歌舞伎公演とは別に「歌舞伎鑑賞教室」が開催されます。若手の役者さんがMCとなり、見所、歌舞伎独特の所作、化粧、衣装、なりもの、舞台装置など歌舞伎に関する様々な事柄について趣向をこらして分かりやすく解説してくれます。鑑賞教室のお陰で歌舞伎をより身近な演劇として楽しむことができるようになりました。
国立劇場鑑賞教室:http://www.ntj.jac.go.jp/kansyoukyousitu/kokuritsu.html