京都の旅−1(顔見世興行)

先週、 二泊三日で京都を旅して参りました。一番の目的は京都南座の吉例顔見世興行を観る事です。早朝の新幹線にて京都へ。ホテルに荷物を預けて南座に向かいました。南座の入り口の上には役者さんの名前を書いた看板「まねき」が上げられています。師走の京都の風物詩の一つになっているようです。

中に入ると、2階売店の前にはご贔屓の役者さんへのご祝儀が独特の設えで飾られていました。昨年は夜の部でしたので人も多くて館内をゆっくりと見る余裕はなかったのですが、今年は昼の部、開場すぐに入場できて開演まで時間的な余裕がありましたので南座の中を探検して楽しめました!

新装開場20周年を記念して緞帳が新しくなったそうです。「赤地草花連文」という奈良時代に中国から伝えられた吉祥文様を元に草花、鴨川の飛沫など自然豊かな京都のイメージを取り入れ抽象的に組み合わせた連続模様として構成しているそうです。色彩豊かで美しかったです。

開演時間が近くなると緞帳は上げられて歌舞伎独特の色使いの幕に変わりました。歌舞伎座や演舞場の幕より落ち着いた色に見えました。昼の部の演目は、「寿曽我対面」「お江戸みやげ」「隅田川」「与話情浮名横櫛」でした。役者さんは藤十郎さん、菊五郎さんをはじめとして、東西合同のすばらしい顔ぶれでした。「与話情浮名横櫛」は分かりやすいお話なのでとても楽しめました。このようなお役(与三郎)の仁左衛門さんを観るのは初めてでした。どんなお役でも品があって素敵です。