京都の旅−9(南座)

歌舞伎の顔見世興行を観るために南座まで四条通を歩いていたら、反対側にある建物の壁面緑化に気がつきました。まだ工事中、完成後はどのような姿になるのでしょう。次回訪れる楽しみが一つ増えました。

鴨川にかかる橋の向こうに南座が見えてまいりました。

会場まで時間がありましたので道路を渡ってから南座の正面を撮りました。

招き看板の上の竹矢来、その上に新年を祝うように松の枝が立てられておりました。
パンフレットによりますと、招き看板の上の竹矢来は初期の歌舞伎の劇場形態からきているそうです。かつては舞台にのみ屋根があり、観客は野外から見物していたそうです。芝居小屋を囲っていたのが竹矢来でしたが、中が透けて見えてしまいます。覗かれて只見を防ぐために幕がかけられたそうです。日本最古の劇場とされる南座はこのような初期の芝居小屋の様子をとどめているとのことです。

劇場内には、六代目勘九郎さんの襲名をお祝いする絵馬が沢山並んでおりました。

南座の顔見世興行は六代目中村勘九郎さんの襲名披露でした。私たちが見物した三日後に勘三郎さんの訃報を聞くことになるとは夢にも思いませんでした。勘九郎さん、七之助さん、お二人は立派にお役を務め熱演でした。

顔見世興行の余韻を楽しみつつ、夕方の新幹線で帰って参りました。本当に楽しくて大満足な京都の旅でした。ご一緒して下さったMさん、とてもお世話になりました。ありがとうございます。