第3回目 タネから? 苗から?(日経ウーマン2005年8月連載より)

日経ウーマンに連載しておりました3回目の記事です。貴方はタネから派ですか、苗から派ですか?

第3回 タネから?苗から?

自分で育てたハーブをお茶にしたり、お料理につかったり、ハーブバスに利用したり・・・それは楽しくて贅沢なことだと思います。そういう贅沢をするためにもハーブを育てて見ましょう。

毎日少しずつ生長していくハーブを見守り世話をすることには、多少大変なことが有るかもしれません。でも、忙しい日常に心和むひと時が生まれ、生長するハーブを見る度に喜びを感じることでしょう。朝起きたらおはよう!と話しかけ、夜はお休みなさいといって一日が終わります。植物に話しかけてあげると、元気に生長してくれる・・・と私は信じています。園芸が苦手と思っている方も失敗を恐れずにレッツ・トライ! きっとグリーンサムになりますよ。

    

ハーブを育てるには、タネをまくことからはじめても良いし、お店で苗を買ってくることでもよいのです。
タネをまいて育てるなら、タネまきの時期は春と秋の2回あります。春まきは八重桜の咲く頃、秋まきはお彼岸のころです。秋まきは、秋が深くなるにつれて気温も下がるので、お彼岸を過ぎないように注意して下さいね。

お店で売られているくらいの大きさ(大抵は3号ポット)になるまで育てるのには、多少の手間と時間が必要です。発芽後、間引き、鉢あげなどをして3号ポットの大きさまで育てます。それから本来植える場所や鉢に定食します。手間と時間がかかる分だけ、そのハーブに愛着が湧いてくるのでは有りませんか。私がはじめてタネまきに挑戦したとき、蒔き床から頭を持ち上げて出てきた小さな芽にもちゃんとハーブの香りがするのを発見して大感激でした! そんな感激を味わいたい方は、タネまきからはじめてくださいね。

一袋のタネ袋にはたくさんのタネが入っています。タネの大きさや希少性にもよりますが、一般的なタネなら、20〜30粒くらいはあります。そんなに多くは必要ないなら、半分だけまいて、残りは次のために保存してもよいのですが、タネにも消費期限があります。大抵は冷暗所で保管して2年くらいです。保存する場合ですが、私は密封できるビニール袋に入れてハーブ名と日付を書いておき、冷蔵庫の野菜室に入れて保管しています。

一度にたくさんの苗を必要としないとき、手間と時間をそんなにかけられないときなどは、お店で苗を買う方が便利ですね。園芸のプロがしっかり育てた苗なので元気に生長し、大きく育てる楽しさや収穫する喜びも十分に味わうことができるでしょう。では、どんな苗を選べばよいのでしょうか。良い苗を選ぶポイント、それはまた次回に続きます。

©hiroko nagata