フランス旅−6(フラゴナール)

グラースにあるフラゴナール社、香水工場ではオーデコロンを作るレクチャーを受けました。講師のミシェル・フラゴナールさんと通訳のSさんです。

テーブルの上には必要なものがすべて揃えられています。レジメ、ムエット(日本語では試香紙と言います。細長い紙片の片端に香りをつけてどんな香りか聞く為に使います。)、エタノールに希釈されたオイル類、ビーカー、スポイト、エプロン、お水(エビアン)、ティシュー、ガラスボトル(素敵な紙箱入り)、名札用のラベルなどです。帰る時には出来上がったオーデコロン、レジメ、お水、鉛筆までお土産にくださいました。レジメには英文でオーデコロンに関する説明、それぞれのオイルの写真付き解説、作るオーデコロンのレシピ(オイルの配分)などが書かれています。

一種類ごとにムエットにオイルを少々しみ込ませて、その香りがどんなイメージを持つか確認し、メモしておきます。次に、レシピ通りにオイルをビーカーやスポイトで計ってボトルにいれます。その時点で7〜8割くらいの完成度です。残りは各自の好きな香りのオイルを自由にいれて完成させます。その時、ムエットで確認した香りのイメージメモが役立ちます。自由にオイルを入れる部分があることで、一人一人の個性有るオーデコロンが出来上がるという訳ですね。大人数にレクチャーするときの参考になりました。

用意されていたオイルは9種類です。オレンジ、レモン、ベルガモットなどの柑橘系オイル6種類、ローズマリー、ラヴェンダーなどのハーブ系オイル3種類でした。自由に入れる時私はラヴェンダー、ネロリ(オレンジの花のオイル)、オレンジなどをいれました。甘さの有るさわやかな香りに仕上がりました。世界に一つだけ、私オリジナルのオーデコロンを作る事ができてとても嬉しく思いました。中央に見える金色の蓋のガラスボトルが出来上がったオーデコロンです。名前は「ミストラル」とつけました。嬉しい事にお免状をいただきました。

その後訪れたフラゴナール美術館では、柑橘類のベルガモットで作られた貴重な小箱やローマ時代の香油瓶など香り関連のさまざまな品が展示され、文献などで見ていた品を実際に目にする事ができました。また、ボタンを押すと薔薇やハーブの香りが漂い出る装置のある小箱などもあり大変興味深く見学いたしました。