シャンソンコンサート

昨晩、渋谷のオーチャードホールにて開催されたジュリエット・グレコのコンサートに行って参りました。

シンプルな黒い舞台に、スポットライトを浴びて黒いドレスのグレコさんが登場すると割れるような拍手です。詩にあわせて手を感情豊かに動かし乍らうたわれます。黒い舞台、黒いドレス、グレコさんのスタイル、ライトを浴びる手がとても印象的。黒いドレスの前で手が踊っているよう。1時間30分、休憩もなく19曲。大好きな「さくらんぼ実る頃」がアンコールされて嬉しかったです。

80歳を過ぎているグレコさんは、サルトルの勧めで歌手デビューし、その頃はサンジェルマン・デ・プレのミューズ(詩の女神)と呼ばれ、『グレコの持つ最も高価な宝石は、その黒いセーターの下で鼓動を打つ彼女の心である。』(ジャン・コクトー)とパンフレットに書かれていました。パンフレット代金の一部も寄付になりました。

年齢を重ねてもなお一つのことに打ち込んでいる方のオーラを感じた夜でした。