薔薇を観る会・都立園芸高校

母校である都立園芸高校にて「薔薇を観る会」が催されました。講師は、NPO法人バラ文化研究所の野村和子氏です。テーマは「薔薇の文化史」について。貴重な映像を交え乍らのお話はとても興味深い内容でした。

正門のイチョウ並木。秋には銀杏がたくさん落ちて・・・通学のとき、踏んだら大変! 右に見える赤い屋根は図書室で、窓からは沈床式花壇を見渡せます。

NPO法人バラ文化研究所http://albaroses.web.infoseek.co.jp/


世界的な薔薇のブリーダーであられた鈴木省三先生は卒業生です。本日、講師の野村和子氏は鈴木省三先生の助手を長く努めていらっしゃいました。園芸高校には鈴木先生から寄贈された薔薇園があります。記念碑には「この薔薇を愛す」と。


薔薇園は傾斜地に階段状に造られています。「下方から上に向かい全体を眺めることができれば、薔薇の美しさを十分に鑑賞できます」と鈴木先生からお聞きした事があります。園芸高校の薔薇園はそのような形になっているのですね。鈴木省三先生が作出なさった薔薇をはじめ、オールド・ローズからモダン・ローズまでを系統的に観る事ができます。下段に植栽されているオールド・ローズは実が色づき始め、中段には現代ばらなどが背高く咲いていました。


「晴世」と名付けられた薔薇。淡いピンクで品のよい香りと色。鈴木省三先生が奥様に捧げられた薔薇とのことです。以前開催された春の見学会では大輪になっていました。

 

「水やり3年」と水やりの難しさを習った温室。なつかしく、大切な思い出です。


温室に行く途中の花壇に植栽されているジニアに止まる蝶。数頭が飛び遊んでいました。


薔薇の枝に止まるトンボ。蝶々やトンボをはじめとして、カエルや鶏などいろいろな動物がいます。夏の授業は、カエルの鳴き声がBGMでした。まるで山の分校で学んでいるような感じがしました。


園芸高校にはアメリカから贈られた「ハナミズキ」の原木があり、大木になっています。紅葉が始まり、赤い実が沢山ついていました。


3万坪の敷地の中に建つ都立園芸高校は、明治41年に日本で初の園芸を専門とした教育機関となり、校名に「園芸」とつく初めての学校とのことです。定時制の園芸技術専修科は、社会人が学ぶことができます。学割もありますが、中間・期末試験もあります。勿論、通信簿も! 卒業証書も頂けます。文化祭、運動会、校外見学、大人になってからの高校生生活はとても楽しかった! 毎日、毎日、今日は何を教えて頂けるのかワクワクして通いました。私の第二の青春時代でした。
東京都立園芸高等学校
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