神楽坂にある居酒屋、「伊勢藤（いせとう）」に行って参りました。神楽坂、毘沙門天さま前の路地を入ると雰囲気のある木造家屋、縄のれんが目に入ります。そのお店が「伊勢藤」さんです。縁あって現在のご主人と知り合いになり、共通の友人と夫と三人で美味しいお酒を頂いて参りました。
お酒は伊勢神宮の御料酒となっている白鷹のみ。ビールも焼酎もありません。店内はお掃除が行き届き、燗をするための囲炉裡では備長炭が静かに熾火となり、冷房は無くて自然の風が通るように整えられております。蚊取り線香が焚かれ、お客様は団扇をつかって涼をとります。
お酒と一汁三菜のおつまみが懐石料理さながらに供されます。お酒は常温あるいは燗。燗は囲炉裡の備長炭の周囲に埋められている銅製の湯壷でされます。燗酒は本当に絶妙な温度で、とても美味しく感じました。酒器の底や周囲の温度を手で確かめて、季節により微妙な温度調節をなさっているとか。それをなさるご主人の所作は茶道のお手前のように見えます。
わいわいと騒ぐ居酒屋ではなくて、お酒を味わうお店。グループのお客様もおみえでしたが、お酒と会話を静かに楽しんでいらっしゃいました。
帰り道、ほろ酔いで神楽坂を歩いていたら、美しい十五夜の月を見る事ができました。
