世界らん展日本大賞2015 (英国王室と蘭)

見学してまいりました。芳しい蘭の香りでふんわりと包まれた会場は、華麗な西洋蘭、優美な東洋蘭など花々の響宴でした。Y子さん、ありがとうございます♡
    
フラグランスのコーナー。通路を挟んで両側にありました。片側は西洋蘭、もう片側は東洋蘭。陳列棚では前後二列にならんでおりましたので、奥にある蘭の香りは聞くことができなくてちょっと残念な思いが致しました。
    
西洋蘭のカトレアはフワーっと華やかなお花の香りで華麗なカトレアのイメージにぴったりな香りと思いました。個人的な好みでは東洋蘭、匂いのあるエビネが好きです。いずれにしても、美しい花と芳しい香り、両方を併せ持つ蘭は素晴らしい植物ですね。   
特別企画の一つはイギリス王室と蘭の関係。
    
上の写真は、原産地はコロンビアの高地のオンシジューム アレクサンドレー。この花の名前は、1864年、エリザベス女王の曾祖母アレクサンドラ女王が結婚の際にこの花を選ばれたことに因んでいます。その後、英国王室とはゆかりの深い蘭となりました。
エリザベス女王が持たれたウエディングブーケは、オンシジューム アレクサンドレーを含めた蘭の花だけでデザインされておりました。そのブーケに添えられた銀梅花のエピソードがとても興味深かったです。
    
デザイナーが出来上がったウエディングブーケを王室に届けた時、用意されていた銀梅花の枝を添えるように依頼されたのです。その銀梅花はかつて英国王室の離宮であったワイト島のオズボーンハウスの庭園にある銀梅花の茂みから取り寄せたもの。しかも、その茂みは100年以上も前に結婚式をあげられたヴィクトリア女王ウエディングブーケに入っていた一枝の銀梅花から育ったものだったのです。
銀梅花は和名で、ハーブのマートルのことですね。マートルは大変歴史の古いハーブで、挿し木で増やすことも可能です。幸せな結婚を願って、ウエディングの際には昔からよく用いられていたハーブなのです。
また、ウエストミンスター寺院でお式の時手に持たれていたウエディングブーケは、教会をでて家族写真撮影の頃には何故かどこかに消えて、二度と見つからなかったそうです。後日、同じウエディングブーケを作って記念撮影をなさったのでした。このことから、ダイアナ妃の結婚式では、同じデザインのブーケを二つ作ったということです。
世界らん展日本大賞2015:http://www.jgpweb.com