東北からのアサツキ

東日本大震災の日から9年が経つんですね。あの日、ニュースで見る映像に心が震えたのをはっきりと覚えています。その年の初夏、(財)日本家庭園芸普及協会が主催する花いっぱいキャンペーンにグリーンアドバイザーの一人として参加させて頂きました。津波の被害がまだ残っている被災地の様子に言葉もありませんでした。

 

レンタカーでその日に予定されていた仮設住宅に向かうとき、地図上では道があるはずなのに、突然、道がなくなり、危うく海に。。。なんていうことも経験しました。やっと着いた仮設住宅の集会場で、地域の皆様と一緒にコンテナに草花を植えました。用意した数種類の中からお好きな花を選んで頂き植えたのですが、その頃になると皆さまの表情が心なしか明るくなったようで、花の力の大きさを改めて感じたのでした。

 

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それから、何度か、訪れた東北。数年前には、宮城県南三陸町の田ノ浦漁港で開催された海の運動会に参加しました。小舟に乗って、雲丹を取ったりする競技などに参加しました。普段ではとても経験できない楽しい思い出になりました。

その時に泊まった旅館の側の海岸を皆さまと一緒に、朝、散歩しました。崖の上に生えていた野生(と思われる)アサツキを同行の植物に詳しい方が見つけて、それを頂いたのでした。たった1球のアサツキを濡らしたティシュに包んで持ち帰り、小さな鉢に植えました。それが増えて元気なのです。

この鉢に水やりする度に東北を思い出しています。