自家製オリスルート

春になると美しい花を咲かせるオリス(ニオイアヤメ)ですが、その根茎から採取される精油は香水の保留剤として利用されています。ポプリ作りの時には、保留剤として乾燥させた根茎を細かくしたものを利用しています。市販品は、わずかに匂いスミレの香りを感じられる程度。時によっては、ほとんど芳香は感じられないこともあります。
    

昨年の3月、庭で育てておりますオリスの根茎を掘り上げて自家製のオリスルートを作りはじめました。かれこれ一年になります。乾燥後は、香りの変化を確認しながら熟成させておりました。しばらく前から安定して芳香を放っておりますので熟成は今日で一段落とし、一応完成と致しました。
    
見た目の嵩は大分少なくなっています。実際は? 計る時は、メモリを0にしてからですね。忘れませんでした!
    
31.5g。作ったときは、127.5gでしたから、嵩は四分の一まで減ったことになります。

最初は、土っぽい匂いしかしませんでしたが、乾燥して、時間の経過の中で熟成され、今は芳しく、スミレの花のような香りを放っています。文献に出ている通りでした。本当に吸い込まれるような良い香り!なのです。あの土っぽい匂いがこのような芳香に変化するとは!神様の贈り物に感謝。
    
右側に見えるものは、2010年に作ったもの。こちらの香り、今は僅かにフルーティーさが加わって、匂いスミレの華やかさもありますが、爽やかな芳香です。

オリスは、香水の保留剤として利用されますが、近年は合成香料も出回っているようです。根茎からとれる精油は、天然ですから、最高で貴重品。価格も大変高価だそうです。自分で作って見るとその貴重さがよく分かります。
下記、このオリスルートを作り始めました時の記事です。よろしければ、ご参考までに。下記の記事を書いた時、完成は5年後かしら・・・と思っていたのですが、5年待たなくても芳香は感じられました。よかったです!
http://d.hatena.ne.jp/LAVANDNOUS/20150313/p1